前編でもお伝えしたように
この島国で竪穴式住居で暮らしていた頃には
中国では瓦を製造する技術がありました。
『日本書紀』によると、法興寺(飛鳥寺)は
仏教と共に瓦も伝来しましたが、
桟瓦(さんがわら)ができるまでは庶民にいきわたることは中々なかったようです。
この時代の瓦屋根は本瓦葺き(ほんがわらぶき)といって、
平瓦(ひらがわら)と丸瓦(まるがわら)をセットで組み合わせて葺くもので、
重量がかさみ、建物自体の構造がよほどしっかりしていないと
使用出来にくいものだったのです。
そこに登場したのが、平瓦と丸瓦を一つにまとめた桟瓦(さんがわら)です。
桟瓦は軽量で、製造や施工のコストも抑えることが出来ます。
現在も多くの家屋に使用されています。