日本の伝統建築 木造住宅の構造を写真を交えて解説します。
今回は木造建築について解説させて頂きます。
使用材料の性能は年々進化していっておりますが、建築の柱や軸の構造については昔と現在では大差がありません。
家の構造を知ることで柱に使用される木材や床に使われる木などの重要性をご理解頂ければと思います。
木造建築には大きく分けて2種類の構造があります。
まずは在来工法(ざいらいこうほう)と呼ばれる工法ですが、別名 木造軸組工法(もくぞうじくぐみこうほう)と呼ばれております。
日本の伝統的な家づくりを受け継ぐもので、タテ木として通し柱・管柱・つか・ヨコ木として土台・大引き・棟木などを組み上げた工法で、柱や梁などの縦横の軸が上からの荷重を支え、斜めの軸が地震や風などの横からの力に抵抗します。
タテ・ヨコ材で構造耐力が出来ている為、【軸組】と言います。
構造的な制約が少ないので、大きな開口部を取ることが出来、間取りやデザインの自由度が高いのが特徴です。
増改築する際も安易ですので、そちらも魅力の一つです。
こちらはツーバイフォー工法といい、数字で「2×4工法」と表される工法です。
アメリカやカナダなど北アメリカの方で導入された工法で、木材の枠に合板を貼った木製パネルで箱を作るようにして建てる工法で「枠組壁工法」とも呼ばれます。
枠材の断面が2×4インチであることからその名がつけられました。(1インチ=2.54㎝)現在は2×6工法、2×8工法という工法もあります。
これは枠材のサイズの違いで、基本的な工法その者は変わりません。
在来工法の構成が軸なのに対して、面で構成するのがこの工法の特徴で柱の変わりに床や天井で支え、力を面に分散させるので耐震性に優れます。
耐火性や気密性、断熱性の高さに定評があり、開口部の取り方には制約はありますが、冷暖房に使用するエネルギーを節約できるので大空間向けの設計になります。
以上が木造建築の構造でした。
日本では在来工法が多いですが、近年は2×4工法も人気が出て来ておりどちらも優れた工法になります。
木造建築はいずれにしても柱や枠となる木材が生命線ですので、雨漏りによって腐食しないように内部漏水などの可能性は早期に察知して木材が腐らないようにメンテナンスを心掛けましょう。
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